伝統芸能師 竹本乾太夫の部屋

 

竹本乾太夫(たけもといぬいだゆう)

ごあいさつ

この度、立川日本語・日本語教育研究所のお誘いで「伝統芸能師 竹本乾太夫の部屋」を開設致しました。私は浄瑠璃・義太夫節の太夫を35年間勤めております。おそらくは、浄瑠璃、義太夫、そして太夫ということば自体、あまり馴染みもなく、一体なんだろう、と思われる方も多くおられると思いますので、まず、簡単にご説明しましょう。

浄瑠璃とは、三味線の伴奏のもとで、物語を語る音曲の一つです。そして、語る人を太夫と言います。義太夫節はその浄瑠璃のひとつです。浄瑠璃の成立は古く、16世紀には既に存在していたことがわかっています。私の活動の場所は、主に歌舞伎、人形浄瑠璃、日本舞踊などの舞台です。
古典芸能というと敷居が高く難解なものと思われるかもしれませんが、そうではありません。百聞は一見にしかず。一度ご覧になれば、児童生徒でもその面白さがわかります。庶民の娯楽として発展したものだからです。
明治維新後、西洋の文化に目を奪われてしまい、日本の伝統文化は少しずつ衰退していきますが、今日、そのよさが見直されてきました。人形浄瑠璃は、2009年、その美しさからユネスコ世界文化遺産に選ばれました。そのように、古典芸能が再評価され、文部科学省も積極的に伝統文化・古典芸能を学校教育に取り入れようとしています。しかし、学校の先生たちが古典芸能をよく知らないために苦労されているとよく聞きます。そこで、学校の先生たちの手助けをする目的で立ち上げたのが「伝統芸能師 竹本乾太夫の部屋」です。

古典芸能は、初めて見た瞬間は、何を言っているのか分からなかったり、舞台設定がわからなかったりしますが、大丈夫です。実際に舞台を観れば、すぐにその面白さがわかるようになります。もし、それでもわからなければ、私が丁寧に解説をします。現在、残っている古典芸能の多くは、日本人が長い時間をかけて築き上げた文化であり、決して見過ごす事のできぬものでもあります。現代の演劇、音楽、広くは舞台芸術の全てに、大きく、そして深く影響を与えています。

次回から、この日本の古典芸能と呼ばれるものを、分かりやすくお話を進めて参ります。お話の中心となるものは、主に「歌舞伎」、文楽に代表される「人形浄瑠璃」「能・狂言」そして「落語」などです。私の話に触れて、皆さんが、少しでも伝統芸能との距離が縮まれば幸いです。
もし、「学校でどう教えていいのかわからない」「教科書の解説がわからない」などの質問がありましたら、以下のメールアドレスにご連絡ください。お答えいたします。また、実際に来て実演して欲しい、話をして欲しいなどご希望にもお応えしたいと思います。現地での公演や実演は有料になりますが、特別料金で対応いたします。

学校、教育機関での講演・実演につきまして概ね60~90分を目安として行います(教育機関での講演・実演は都内およびその近郊に限らせていただきます)。
 料金は特別に設定をし、一回につき4,000~6,000円と致します。ウェブでの講演は全国一律3,000円とします。なお、メールでの質問や無料です。(※一般向けのものにつきましたは料金が異なります。別途、ご相談下さい。)

よろしくお願い申し上げます。

連絡先 メール yakiyodayu.t@gmail.com
電話  03(3903)3477